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秘本衆道会
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『太陽の季節』に元ネタあり?

つい最近、こんな同人ゲームが発売されました。

(リンク先18禁注意!)



タイトル:

障子ち●こマンの季節


コメント:

禁断のオマージュ!?

渦中の問題作の粗筋を踏襲したノベルゲームが登場!

これをプレイすれば、あの迷作のストーリーも詳細にわかること間違いなし



はい、どう考えても石原慎太郎の『太陽の季節』を今めかしくエロゲー化したものですね。

当方自身はこのゲームを未プレイですが、コメントから勝手に推測するに、おそらくは原作に忠実な内容なんじゃないかと。

でもってタイトルの元ネタになってるのは、きっと原作中のこのシーンでしょう。



「英子さん」
 部屋の英子がこちらを向いた気配に、彼は勃起した陰茎を外から障子に突きたてた。障子は乾いた音をたてて破れ、それを見た英子は読んでいた本を力一杯障子にぶつけたのだ。本は見事、的に当って畳に落ちた。
 その瞬間、竜哉は体中が引き締まるような快感を感じた。



自分自身、かくも低俗エロ要素満載の小説を書きまくっておきながら、今になってオタコンテンツ規制たあ笑わせる!

っつーことで、現在の都知事先生はアキバ界隈から蛇蝎のごとく忌み嫌われているわけですが……


ま、さもありなん。




さておき。

これと同じようなシチュエーションを描いた好色本は、江戸時代にも存在していました。

その題を『逸著聞集』と言いまして、『古今著聞集』『古事談』など平安~鎌倉期の説話集から、特に下品なエピソードばかりを五十八話も抜き出したアンソロジーです。


しかし、中には出典が不明な話もいくつか載っております。

おそらくは作者が勝手に作ったオリジナル・エピソードかと思われますが、そのひとつに以下のようなものがあります(第二十八話)。




 文の蔵人実高(さねたか)が家に、人多く集ひて酒飲み遊びけるに、酔のまぎれに勢(せい)にて紙そうじ突き破ることしてけり。


(訳:下級役人である実高という男の家に、人が多く集まって酒を飲み遊んでいた。それぞれは酔いに任せ、「勢(ペニス)」で紙障子を破るという行為に及んだ)




絵柄を想像するだけでドン引きの悪ふざけですが、結局そのランチキ騒ぎは実高の父に見つかり、みんな慌てて逃げてチャンチャン!


というオチ。



ま、一般的に「高尚」だの「おカタい」だの思われてる古典ブンガクの世界にだって、こういう類のゲスな文章はゴロゴロしているわけですよ、ええ!


『太陽の季節』誕生までの経緯に、この『逸著聞集』がどれほど影響していたかは分かりません……っつーか、内容が似てるのは多分ただの偶然だとは思いますが。

それでも、「純真な青少年」を惑わす「ワイセツブツ」を本当にこの世から排除したいと思うなら……


ただ闇雲にオタコンテンツばかりを締め付けるだけではなく、むしろこういう本が野放しになってる公立図書館にこそ「18禁」のゾーニングを徹底しなきゃ、不十分なんじゃないですかねえ?



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by hihonsyudo | 2011-06-30 21:28 | 歴史・古典よもやま話 | Trackback | Comments(0)
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